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低カロリーで太りにくいお酒は?ダイエット中のアルコールとの付き合い方

カテゴリ:コラム 投稿日 2019/05/01


酒飲みの人にとってお酒を我慢することがダイエットの一番大きなハードルだと思います。

「低カロリーのお酒」や「太らないお酒」といったキーワードで検索して、ダイエット中でもなんとかしてお酒おを飲もうとする人も少なくないでしょう。

一般的にビールやカクテルは糖質たっぷりで太りやすく、蒸留酒やハイボールは糖質が少なく太りづらいダイエット向きのお酒と言われています。

ですがこれは本当の話なんでしょうか。

どこか胡散臭くないですか?

お酒を飲んでも太らない、なんて夢のような話あるわけないと疑ってしまいますよね。

そこで今回はダイエットとお酒の関係を研究結果を交えながら解説していきます。

お酒を飲む習慣があってダイエットを始めようとしている・すでに始めたという人は参考にしてみてください。

お酒のカロリー一覧

まずはお酒のカロリーを一覧で見てみましょう。

全て100mlあたりのカロリーになります。

ビール:40kcal

ハイボール:52kcal

ワイン:73kcal

日本酒:103kcal

焼酎:146kcal

梅酒:156kcal

ウイスキー:237kcal

ブランデー:237kcal

こう見るとウォッカ・ウイスキー・ジン・テキーラ・ブランデーなど、一般的にダイエット向きとされている蒸留酒のカロリーは意外と高いことが分かると思います。

ですが蒸留酒はカロリーが高くてもアルコールは熱に変わって体内に残らないし、糖質も少なくて太らないからから大丈夫だと言われています。

これには「エンプティカロリー」という考え方が関係しています。

アルコール=エンプティカロリーだから太らない?

エンプティカロリーは英語でempty calorie(空のカロリー)という意味で、一般的にお酒もエンプティカロリーと呼ばれています。

「空の」という名前から「アルコールはカロリーがないからいくら飲んでも太らない」「太るのはお酒じゃなくておつまみが原因だ!」と考えている人が多くいますが、それは大きな誤解です。

実はこのエンプティカロリーは「飲んでも吸収されないカロリー」という意味ではなくて、正しくは「高カロリーのくせに栄養素がない空っぽのカロリー」という意味なんです。

実際にお酒以外の代表的なエンプティカロリーとして、ケーキやドーナツなどのお菓子が挙げられます。

たとえ蒸留酒でも飲んだら普通に太ってしまうんです。

お酒を飲んだら太る3つの理由

次にお酒を飲んだら太る理由について解説していきます。

カロリーが高い

アルコールには1gあたり7.1キロカロリーが含まれています。

すでに紹介したように、吸収されたアルコールは熱に代わって放出されるから太らない!と言われることもありますがこれはちょっと言い過ぎです。

確かに熱として放出されるのは事実ですが、全てのカロリーが熱に変わるわけではありません。

実際は吸収されたアルコールの70%、つまり5キロカロリー程度は体に蓄えられると考えられています。

 

3大栄養素の1gあたりのカロリーは、たんぱく質が4キロカロリー、炭水化物が4キロカロリー、脂質が9キロカロリーなので、実はアルコールのカロリーは脂質の次に高く糖質以上に太りやすいのです。

そして脂質には食べた時の満腹感がありますがアルコールにはそれがありません。

過食を引き起こすという意味で、アルコールは最も太りやすい栄養素と言っても過言ではないでしょう。

脂肪の燃焼を妨げる

お酒を飲むと脂肪の燃焼が妨げられます。

これは体が脂肪よりもアルコールの分解を優先して行うためです。

なので、食事やおつまみで過剰にカロリーを摂取した場合、そこで余った栄養素はそのまま脂肪として体に蓄積されていきます。

食欲が増える

お酒を飲むと自分をコントロールできなくなり、欲求に逆らえなくなります。

その結果、アルコールを飲むと食欲が増し、シラフの状態よりも食事量が大きくなります。

 

お酒を飲む→ご飯を食べる→酔っ払ってさらにお酒を飲みたくなるという悪循環に陥って、気がつかないうちに大量のカロリーを摂取することになります。

たちが悪いのは酔っ払っているせいで食べ過ぎた事実を覚えていないことです。

食べ過ぎを自覚していないので〝なぜか〟痩せない・太ると考えるようになります。

お酒はどれくらい飲んでいい?

ここまで説明してもやっぱりお酒を止めることはできない、という人もいるかと思います。

その場合はせめて適量で抑えるようにしたいところです。

ちなみに、厚生労働省が1日のお酒の適量、推奨摂取量の目安を公開していますが

・ビール・発泡酒(5%):250ml。中瓶・ロング缶の半分。

・酎ハイ(7%):180ml。コップ一杯または350ml缶の半分。

・焼酎(25%):50ml。

・日本酒(15%):80ml。0.5合。

・ウイスキー・ジンなど(40%):30ml。シングル一杯。

・ワイン(12%):100ml。ワイングラス1杯。
 

こう見ると1日に飲んでいいお酒の量は驚くほど少ないことがわかると思います。

個人的な経験ですが、ダイエット中にお酒を飲んでいいかどうかを悩む人で、この程度の飲酒量で抑えられている人を見たことがありません。

少しでもお酒を口にすれば、自分が満足するまでさらに飲みたくなるものです。

紹介した推奨量も軽くオーバーしてしまうでしょう。

ダイエットをいい機会だと思って減量・健康のために禁酒をしたほうがいいように感じます。

お酒を飲んだら痩せることはできないの?

お酒のネガティブな側面ばかり紹介してきましたが、お酒を飲んだら絶対に痩せることはできないのか?と言われるとそういうわけではありません。

たとえお酒を飲んだとしても、その分食事量を抑えて摂取カロリーを抑えれば痩せることはできます。

ただ冒頭でも説明した通り、アルコールはカロリー以外の栄養素を持たないエンプティカロリーなので、たんぱく質のようにダイエット中に必要な栄養素をお酒のカロリー分摂れなくなってしまいます。

特に女性は男性に比べて基礎代謝量が少なく、ダイエット中はただでさえ栄養が不足しがち。

お酒を飲んでも痩せるのは可能ですが、健康的に痩せることは難しいと言えます。

まとめ:太りにくいお酒はない

ダイエットを始めてもお酒だけは絶対にやめたくないという人はいるでしょう。

結局のところお酒は嗜好品ですし、飲むかどうかは個人の自由、どうしても飲みたいという人は飲めばいいと思います。

ですが、アルコールが入っている以上太るリスクが無くなることはありません。

お酒を飲んでも太らないというのはおとぎ話で、お酒は全て太りやすい、これが現実です。

お酒を飲む習慣がある人は週5から週4、週4から週3と徐々にお酒を飲む日を減らすようにしてきましょう。

どうしてもお酒を飲まなければいけない場合は、極力飲む量を抑えるように心がけてください。

そして可能であれば、ダイエットを成功させたい・健康的に痩せたい人は、お酒は控えるようにしましょう。


[CLIST]