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ダイエットの停滞期を脱出するには?痩せない期間を短くする方法

カテゴリ:コラム 投稿日 2019/05/30

ダイエットで多くの人が経験する「停滞期」

ダイエットの停滞期は「ホメオスタシス(恒常性)」という言葉で説明されるのが一般的です。

ホメオスタシスとは「体を一定の状態に保とうとする機能」のことで、ダイエットで痩せ始めると体は元の状態に戻ろうとして、体重が落ちなくなっていきます。

停滞期は一度訪れると2週間~1ヶ月は痩せない期間が続くとされていて、それを超えればホメオスタシスが解除されて痩せ始めると考えられています。

ですが「この考え方はちょっと不十分かな」と感じていて、確かにホメオスタシスが存在するのは事実ですが、それだけが停滞期の原因ではありません。

停滞期は時間が解決してくれるものではないので、「少し我慢すればきっと痩せ始める」と何もしないでいると、1ヶ月経っても停滞期を抜け出せず、いつまで経っても痩せない可能性は高いでしょう。

そこで今回はダイエットの停滞の乗り越え方を解説していきたいと思います。

ダイエットを始めたけどなんだか痩せづらくなってきた、と感じている人はぜひ参考にしてみてください。

ダイエットで停滞期はなぜやってくるのか

それでは早速ダイエットで停滞期が訪れる原因について解説していきます。

原因は大きく2つで、体重の低下に伴う「基礎代謝量」と「筋肉量」の減少です。

体重が減ると基礎代謝量も下がる

体重の増減はカロリーバランスで決まるので、食事量(摂取カロリー)は変わらないのに痩せないということは、消費カロリーの減少が停滞期の原因だということになります。

知らない人が多いですが、体重が落ちれば基礎代謝量も下がります。

つまり痩せれば痩せるほど、消費カロリーが少ない痩せづらい体質になっていくのが普通です。

具体的な消費カロリーの減少量は体重1kgあたり約20kcalと考えられていて、これは5kg痩せれば100kcal、10kg痩せれば200kcalも基礎代謝量が落ちる計算になります。

この数字はあくまで目安であって、実際はこれ以上に消費カロリーの減少量は多い可能性もあります。

これがダイエットで停滞期が訪れる1番の原因です。

多くの人は痩せても基礎代謝量は落ちない・運動をすればむしろ上がると思っていて、体重が落ちてもそれ以上食事量を減らそうとしません。

ですが実際は体重と一緒に基礎代謝量も低下するので、そもそもホメオスタシス云々は関係なく、ダイエットで痩せ続けるためには食事量も減らし続けなければならないんです。

ダイエットでは筋肉量が低下する

もう一つの停滞期の原因は「筋肉量の低下」です。

ダイエットで体重が落ちると脂肪だけではなく筋肉量が低下し、基礎代謝量も減少していきます。

さらに筋肉が衰えると基礎代謝量だけじゃなく身体活動によって消費されるカロリーも減るので、さらに痩せづらくなっていきます。

ダイエットの停滞期を脱出する方法~食事編~

停滞期の原因を紹介したところで、次に停滞期を脱出するための食事の方法を紹介していきます。

タンパク質の摂取量を増やす

タンパク質はダイエットで最も重要な栄養素で、停滞期を脱出する効果もあります。

1つ目に食事誘発性熱産生(食事をした後に安静にしていても代謝量が増えること)で消費されるカロリーが他の栄養素に比べダントツで高いこと。

※具体的には、糖質のみを摂取した時は摂取カロリーの約6%、脂質のみの場合は約4%ですが、タンパク質は約30%、5倍以上カロリーが消費されると考えられています。

2つ目に満腹感を高めて、摂取カロリーを減らしやすいこと。

3つ目にタンパク質を摂れば筋肉量の低下を最小限に抑え、基礎代謝量を維持できること。

このようにタンパク質は停滞期関係なく摂らない理由がないほど優秀な栄養素です。

ダイエット中は肉・卵・魚介類・プロテインから、1日あたり体重x2gのタンパク質を摂るようにしましょう。

野菜を食べる

野菜はカロリーが低く、栄養豊富でダイエットに理想的な食品といえます。

特に野菜に含まれる食物繊維は食欲を抑えるとされ、実際にダイエットに効果があるとした研究もあります。

もしダイエットをしているけど野菜はあまり食べていないという人は、意識的にサラダを食べるようにしてみるといいでしょう。

チートデイを設ける

チートデイとは、ダイエット中一時的に摂取カロリーを増やすことを指し、週に1回だけ炭水化物が多めの食事にするのが一般的です。

高炭水化物のチートデイを設けることで、ダイエットで減少するとされる体内のレプチンレベルを一時的に増加させる効果があると考えられています。

レプチンとは食欲の抑制・エネルギー消費の増大効果があるとされるいわゆる「痩せホルモン」のことで、体重が落ちづらくなってきたと感じる人は一度チートデイを設けてみるといいかもしれません。

食品は米・芋類・果物など、高炭水化物&低脂質なものを選びましょう。

チートデイの後は体重が増えますが、それは炭水化物を摂取したことによる体内の水分量の増加が原因なので気にする必要はありません。

食事を戻せば1日2日で水が抜けて元の水準まで体重は落ちていきます。

ダイエットの停滞期を脱出する方法~運動編~

次に停滞期を脱出するための運動の方法を紹介していきます。

筋トレを始める

ダイエットの停滞期を抜け出すために最も効果的な方法は筋トレをすることです。

体重の減少に伴う基礎代謝量・筋肉量の低下を防ぐ唯一の方法といっても過言ではありません。

実際に、筋トレをするグループ・有酸素運動をするグループ・何も運動をしないグループに分けてダイエットを行ったところ、有酸素運動をしたグループ・何も運動をしなかったグループは筋肉量が低下し代謝量は著しく低下しましたが、筋トレをしたグループだけが筋肉量・代謝量をキープしていました。

ダイエット中の停滞期に悩んでいるという人は、まず筋トレから始めてみることをオススメします。

有酸素運動の強度・時間・頻度を増やす

体重が落ちない場合は摂取カロリーと消費カロリーが拮抗しているということなので、有酸素運動で消費されるカロリーを増やすのは正しい選択です。

消費カロリーを増やす具体な方法は以下の通りです。

・強度の高い運動にする(ウォーキング→ジョギング)

・1日の運動時間を増やす(30分→60分)

・1週間の頻度を増やす(週1→週2)

アクティブに過ごす

消費カロリーは家事や通勤、仕事など運動以外でも増やすことができます。

これらの日常生活活動のような非運動性身体活動によるカロリーの消費を、別名NEAT(Non-Excercise activity thermogenesis)と呼びます。

実際に、同じ事務作業でも座って仕事をするより立って仕事をする方が消費カロリーが170kcal以上増えるとした研究もあります。

日中を座った状態で過ごすことが多いという人は、できるだけ立って体を動かすようにするといいでしょう。

ダイエットの停滞期を脱出する方法~日常生活編~

それでは最後に、日常生活で意識すべき停滞期を抜け出すポイントを紹介していこうと思います。

食事内容を記録する

ダイエットで停滞期に突入すると多くの人はこう考えます。

「なんで痩せないんだろう?」と。

そういうタイプのほとんどは自分の食事内容を記録していません。

実際に自分が食べた食事のカロリーとタンパク質を記録してみると、思った以上に食べていた、なんてことも少なくありません。

ダイエットを始めたら必ず自分の食事内容を記録するようにしましょう。

それだけで停滞期を回避しやすくなります。

睡眠時間を長くする

健康だけでなくダイエットにも睡眠は重要な役割があります。

睡眠時間が短くなるとホルモンバランスが崩れて食欲が爆発するリスクが上がって、たとえ食事制限で体重が落ちたとしても筋肉が落ちやすくなってしまうのです。

仕事が忙しいと睡眠時間はどうしても短くなりがちですが、1日で7時間以上は寝るように心がけましょう。

まとめ

今回はダイエットで起こる停滞期の原因と対策について解説していきました。

対策の中で特におすすめなのは以下の3つです。

・たんぱく質をとる

・筋トレを始める

・食事内容を記録する

ダイエットで痩せづらくなってきたと感じている人は、まずこの3つから始めてみてください。

長く苦しい停滞期もきっと脱出できるはずです。


[CLIST]